新築注文住宅で意外と後悔が多いのがインターネット環境の計画です。「Wi-Fiが2階に届かない」「LANポートをつけておけばよかった」という声は非常に多く、設計段階で計画しないと完成後の対応が極めて困難な分野です。
この記事では、住友林業オーナーであるアンテナ主が、光回線の選び方から申込みタイミング、設計段階で決めるべきLAN配管・情報ボックスの位置、メッシュWi-Fiの設計まで徹底解説します。
新築で選べる主要光回線5社を徹底比較
まず、新築戸建てで選べる主要光回線を比較します。基本的にはスマホのキャリアに合わせて選ぶのがお得です。
| 回線 | 月額(戸建て) | 最大速度 | スマホ割 |
|---|---|---|---|
| NURO光 | 5,200円 | 2Gbps | SB -1,100円/YM -1,650円 |
| ドコモ光 | 5,720円 | 1Gbps | ドコモ -1,210円 |
| auひかり | 5,610円〜 | 1Gbps | au -1,100円 |
| ソフトバンク光 | 5,720円 | 1Gbps | SB -1,100円 |
| 楽天ひかり | 4,800円 | 1Gbps | 楽天P 1,000pt/月 |
速度重視ならNURO光
NURO光は独自回線で下り最大2Gbpsと他社の2倍の速度を誇ります。月額5,200円で固定のためランニングコストも安定しています。ただし提供エリアが24都道府県に限定されているため、まず自宅がエリア内かを確認しましょう。
2025年10月以降、開通工事が1回に改善されました。以前は宅内・屋外の2回工事が必要でしたが、「NURO光 One」プランなら追加料金なしで1回で開通できます。
エリアの広さならドコモ光・ソフトバンク光
NTTフレッツ光回線を利用するドコモ光・ソフトバンク光は全国47都道府県で利用可能です。NURO光がエリア外の場合はこの2社が有力候補です。スマホがドコモならドコモ光、ソフトバンクならソフトバンク光を選べばスマホ割が適用されます。
コスパ重視なら楽天ひかり
楽天ひかりは月額4,800円と最安クラスです。楽天モバイルとの併用で毎月1,000ポイント還元もあり、楽天経済圏を活用している方には最もお得な選択肢です。
1Gbps vs 10Gbps|速度の違いと選び方
光回線には1Gbps(ギガ)プランと10Gbps(テンギガ)プランがあります。今後の高画質動画やテレワーク需要を考えると、10Gプランへの移行は今後のスタンダードになっていくと考えられます。
| 比較項目 | 1Gbps | 10Gbps |
|---|---|---|
| 理論上の最大速度 | 1Gbps | 10Gbps(10倍) |
| 実測値の目安 | 300〜700Mbps | 1〜5Gbps |
| 月額料金 | 4,800〜5,720円 | 5,700〜6,380円 |
| 4K動画ストリーミング | ○(1台なら快適) | ◎(複数台でも余裕) |
| オンラインゲーム | ○(一般的なゲームは問題なし) | ◎(低遅延で快適) |
| テレワーク(大容量データ) | △(大容量ファイルの転送は時間がかかる) | ◎ |
| 必要なLANケーブル | CAT5e以上 | CAT6A以上 |
| 提供エリア | 全国(ほぼ) | 一部エリアに限定 |
家族で同時にNetflixやAmazonプライムの4K動画を視聴しながらテレワークでWeb会議をする場合、1Gbpsでは帯域が不足することがあります。今後8K動画やVR/ARコンテンツの普及を考えると、10Gプランを前提にした設計がおすすめです。
キャッシュバック特典と年1回の見直し推奨

光回線は新規申込で高額キャッシュバックが受けられるため、定期的な見直しがお得です。各社のキャンペーンは時期によって変動するため、年に1回は最新キャンペーンをチェックしましょう。
2026年4月時点の主要キャンペーン例
| 回線 | キャッシュバック最大額 | 備考 |
|---|---|---|
| NURO光 | 最大90,000〜108,000円 | オプション不要の場合90,000円(期間限定) |
| ドコモ光 | 最大100,000円 | GMOとくとくBB経由「春トクMAX」 |
| auひかり | 最大72,000円 | プロバイダ・代理店経由で変動 |
| ソフトバンク光 | 最大40,000円 | 乗り換え特典含む |
※キャンペーン内容は時期・申込窓口により変動します。最新情報は各社公式サイトでご確認ください。
特に新築入居のタイミングは「新規申込」扱いになるため、最大額のキャッシュバックを受けられるチャンスです。契約期間の更新月には他社への乗り換えキャンペーンも活用できるため、年に1回は料金・速度・キャンペーンを比較して見直すことをおすすめします。
光回線の申込みベストタイミング
入居予定日の2〜3ヶ月前に申し込むのがベストタイミングです。
- 通常の開通期間:申込みから1〜2ヶ月
- 新築の場合:住所がNTTのデータベースに未登録のため、2〜3ヶ月かかる場合あり
- 3〜4月の繁忙期:申込みが集中し、工事予約が取りにくくなる
- 開通までのつなぎ:NURO光などでWi-Fiレンタルサービスあり
住友林業の建築スケジュールに合わせると、上棟〜内装工事の時期(引渡し2〜3ヶ月前)に申し込むのが目安です。
設計段階で決めるべきネットワーク配線計画
新築のインターネット環境で最も重要なのが設計段階での配線計画です。壁が完成すると後からLANケーブルを通すことは極めて困難になります。
情報ボックス(弱電盤)の設置場所

情報ボックスは、光ファイバー・LANケーブル・テレビケーブルを集約管理するハブです。
- 推奨設置場所:家の中心付近、1階と2階の中間的な位置(2階廊下や階段ホール)
- NG設置場所:端の部屋、密閉されたクローゼット内(通気性・電波遮断の問題)
- 高さ:約2mの位置に設置すると、Wi-Fiルーターを収納した際に電波が遠くまで届く
LAN配線とケーブル規格の選択
住友林業の標準LANケーブルはCAT5e(最大1Gbps対応)ですが、将来の10Gbps回線に備えてCAT6A(10Gbps対応)へのアップグレードがおすすめです。
| 規格 | 最大速度 | 費用 | おすすめ度 |
|---|---|---|---|
| CAT5e(標準) | 1Gbps | 標準(0円) | ★★☆ |
| CAT6A(提案) | 10Gbps | 約1万円/箇所 | ★★★ |
差額は約1万円/箇所と大きくないため、テレワークやオンラインゲームを多用する方は全箇所CAT6Aがおすすめです。空配管(CD管)を壁内に通しておけば、将来のケーブル交換にも対応できます。
情報コンセント(LANポート)の設置場所
有線LANが必要な場所にはあらかじめ情報コンセントを設置しておきましょう。
- リビング:テレビ裏(ストリーミングデバイス・ゲーム機用)
- 書斎・ワークスペース:デスク付近(テレワーク用)
- 子供部屋:将来のオンライン学習・ゲーム用
- メッシュWi-Fi子機設置場所:2階廊下などに有線バックホール用
光回線やネットワーク設備も含め、家づくりの総額を事前に把握しておきましょう。
🏠 建築総額シミュレーションで費用感を把握しましょう
住友林業での家づくりを検討する際は、事前に建築総額のシミュレーションを行い、年収や坪数に応じた費用目安を把握しておくことが大切です。
当ブログでは、年収・坪数・地域を選択するだけで簡単に建築総額の目安がわかる建築総額シミュレーションツールを用意しています。
※ 例えば住友林業で延床面積35坪の場合、建物本体価格は約3,000〜3,500万円、諸費用込みの総額は約3,800〜4,500万円が目安です。
住友林業クレストのWi-Fi収納を活用する
住友林業クレストはWi-Fi機器シェアNo.1のバッファローと共同開発したWi-Fi収納を提供しています。
- 壁埋め込み型:壁の厚みを活用した省スペース設計
- 高い位置に設置可能:天井付近に設置でき、電波の飛びが良好
- 扉付き:ホコリの侵入を防ぎ、見た目もスッキリ
- 多目的収納:ONU・LANハブ・設備リモコンの収納も可能
注意点として、10Gbps対応機器は消費電力が高く発熱が大きいため、密閉収納では熱がこもる可能性があります。通気性の確保が重要ですので、高速回線機器を収納する場合は通気口の追加やメッシュ扉への変更を検討しましょう。
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メッシュWi-Fiの選び方と設計のコツ
2階建て以上の住宅では、メッシュWi-Fiの導入がおすすめです。1台のルーターでは電波が届きにくい場所をカバーできます。
メッシュWi-Fiが有効なケース
- 2階建て以上の住宅
- 延床面積30坪以上
- 全館床暖房や鉄筋コンクリート造など電波を遮断しやすい構造
選び方のポイント
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| Wi-Fi規格 | Wi-Fi 7(802.11be)対応が2025年以降の最新トレンド |
| 有線バックホール | 子機間をLANケーブルで接続可能なモデルを選ぶと性能大幅向上 |
| おすすめ | TP-Link Deco BE9300(Wi-Fi 7/6GHz帯対応、家電批評ベストバイ) |
設計段階からのメッシュWi-Fi計画
メッシュWi-Fiを最大限活用するには、設計段階でメッシュ子機の設置予定場所にもLANコンセントを仕込んでおくことが重要です。有線バックホール接続により、Wi-Fi中継よりも安定した高速通信が実現します。
- 親機:1階リビングまたは情報ボックス付近
- 子機1:2階廊下(各部屋への中継地点)
- 子機2:1階の電波が届きにくいエリア(玄関付近など)
光回線の工事内容と注意点

※ NTT系(ドコモ光・ソフトバンク光等)は通常1回の工事で完了。
工事の流れ
- 電柱から光ファイバーを引き込み
- 外壁への光キャビネット取り付け(ビス留め3箇所程度、穴径約3mm)
- 壁を貫通して室内へ光ファイバーを引き込み(既設配管利用 or 穴あけ約1cm)
- 室内に光コンセント(光ローゼット)を設置
- ONUを接続して開通確認
壁穴あけ・ビス留めの注意点
新築で最も気になるのが「壁に穴が開くのか?」という点です。結論として、設計段階で空配管を設置しておけば室内への穴あけは不要です。
| 箇所 | 穴あけの有無 | 対策 |
|---|---|---|
| 室内への引込み | 空配管があれば不要 | 設計時にハウスメーカーに空配管を依頼 |
| 外壁の光キャビネット | ビス留め3箇所(穴径3mm) | 両面テープ施工を希望すれば対応可能な場合も |
| 外壁の貫通穴 | 空配管がなければ直径約1cm | 必ず設計段階で空配管を設置しておく |
新築の場合、設計段階で光ファイバーの引込み用配管(空配管)を壁内に設置しておけば、追加の穴あけは不要です。住友林業の設計打ち合わせ時に「光回線の引込み配管をお願いします」と伝えましょう。
光キャビネットのビス留めは避けられませんが、「建築用の両面テープでの施工を希望」と工事担当者に伝えれば、ビス留めなしで対応できる場合もあります。
アンテナ主のネットワーク環境と体験談
10Gを前提にした設計判断
アンテナ主はAmazonプライムやNetflixなどの動画コンテンツを日常的に利用しており、仕事でもオンライン会議やクラウドストレージを多用しています。妻も同時に動画を視聴する環境のため、10G光の導入を前提に家の設計段階からCAT6A仕様にしていました。
今後、動画コンテンツは4K→8Kへと高画質化が進み、VR/ARの普及でさらに通信量が増加することが予想されます。技術発展のスピードを考えると、先を見据えた高速通信環境の構築は必須と考え、提案仕様のCAT6A配線を全箇所に導入しました。
光回線の選択とキャッシュバック活用
最初の光回線はニフティ光(10Gプラン)を新規申込しました。新規申込特典として7万円分の家電量販店ポイントを獲得し、入居時の家電購入費用に充てることができました。新築入居のタイミングは新規申込扱いになるため、キャッシュバックを最大限活用できるチャンスです。
導入したネットワーク機材
| 機材 | 製品名 | 選定理由 |
|---|---|---|
| スイッチングハブ | TP-Link TL-SX105 | 5ポート全て10Gbps対応。コンパクトでコスパ◎ |
| Wi-Fi親機 | Buffalo WXR11000XE12 | Wi-Fi 6E対応。10Gbps WAN対応で高速回線を活かせる |
| LAN配線 | CAT6A(全箇所) | 10Gbps対応。将来の回線アップグレードにも対応 |
重要な注意点:情報分電盤のスイッチングハブ
CAT6A配線にしても、住友林業の情報分電盤に標準で備え付けられているスイッチングハブは10Gに対応していません。そのため、各部屋に10Gbpsの速度を分配するには、スイッチングハブ自体を10G対応品に交換する必要があります。
実際、我が家の情報分電盤ではバッファロー社製のスイッチングハブを介して各部屋に分配していましたが、10G非対応でした。これではせっかく10Gの光回線を導入しても実力を発揮しきれません。

アンテナ主はTP-Link TL-SX105(5ポート全て10Gbps対応)に交換しました。配線がCAT6Aでも、途中のハブが1Gbpsだと全体の速度が1Gbpsに制限されてしまうため、回線・ルーター・ハブ・LANケーブル全てを10G対応で揃えることが重要です。

住んでみての感想
10G環境を構築した結果、4K動画を複数台で同時視聴してもカクつきは一切なく、テレワーク中のWeb会議と大容量ファイルのダウンロードも快適です。CAT6A配線を全箇所に入れたことで有線接続が非常に安定しており、Wi-Fi 6E対応のバッファロー親機のおかげで2階の寝室でも快適にストリーミング視聴ができています。
Wi-Fi収納はルーターの置き場所に困らず見た目もスッキリして満足ですが、夏場は少し熱がこもるため扉を少し開けて通気を確保しています。
ちなみに、採用したTL-SX105は発熱も多いため、アルミ製のブックスタンドに固定し少しでも放熱できるようにしています。
(整理されてなくてお恥ずかしい…)

インターネット環境で後悔しないための5つのポイント
① LAN配線は設計段階で必ず計画する
壁が完成すると後からLANケーブルを通すのは極めて困難です。「Wi-Fiで十分」と思っても、テレビ裏・書斎には有線LANを1口は設置しておきましょう。
② CAT6Aへのアップグレードはコスパ◎
約1万円/箇所の差額で10Gbps対応になるため、長期的に見れば非常にお得です。将来のケーブル交換は壁を壊す必要があり数十万円かかるため、最初にCAT6Aにしておくのが賢明です。
③ 情報ボックスは家の中心に設置
端の部屋に設置すると反対側にWi-Fiが届きにくくなります。2階廊下や階段ホールなど、家全体をカバーできる中心的な位置が理想です。
④ 光回線は引渡し2〜3ヶ月前に申込み
新築は住所登録に時間がかかるため、通常より余裕を持って申し込みましょう。上棟時期が目安です。
⑤ 紹介制度で浮いた予算をネットワーク設備に回す
紹介制度は展示場訪問前(担当営業が付く前)に申し込みが必須です。値引きで浮いた予算をCAT6A配線やメッシュWi-Fiの充実に充てるのがおすすめです。
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よくある質問(FAQ)
建築中の段階では回線工事はできません。家が完成して引き渡しを受けてから工事を行うのが原則です。ただし、引込み用の空配管は建築中に設置できるため、設計打ち合わせ時に依頼しておきましょう。開通までの間はポケットWi-Fiやホームルーターでつなぐ方法もあります。
速度重視ならNURO光(2Gbps)、スマホがドコモならドコモ光がお得です。NURO光は提供エリアが限定されるため、まず自宅がエリア内かを確認しましょう。エリア外の場合はドコモ光やソフトバンク光が全国対応で安心です。
現時点では1Gbps回線ならCAT5eで十分ですが、10Gbps回線の普及が進んでおり、数年後にアップグレードしたくなる可能性があります。壁内の配線交換は非常に困難なため、約1万円/箇所の差額でCAT6Aにしておくのがおすすめです。
2階建て以上、延床面積30坪以上の住宅ではメッシュWi-Fiの導入を強くおすすめします。1台のルーターだけでは2階の寝室や書斎に電波が届きにくいケースが多いです。設計段階でメッシュ子機の設置予定場所にLANコンセントを仕込んでおくと、有線バックホール接続で最高の性能を発揮できます。
住友林業クレストがバッファローと共同開発した壁埋め込み型のWi-Fi機器収納です。天井付近の高い位置に設置でき、電波の飛びが良好です。ONU・LANハブ・設備リモコンなども一緒に収納でき、見た目もスッキリします。ただし10Gbps対応機器は発熱が大きいため、通気性の確保に注意が必要です。
設計段階で光ファイバーの引込み用空配管を設置しておけば、追加の穴あけは不要です。光キャビネットの取り付けにはビス留め(3箇所程度)が必要ですが、「両面テープでの施工を希望」と伝えれば対応可能な場合もあります。新築の場合は事前に建築会社と回線事業者に相談しておきましょう。
まとめ|ネット環境は設計段階で計画するのが鉄則
新築のインターネット環境のポイントを振り返ります。
- 光回線はスマホキャリアに合わせて選ぶ → 速度重視ならNURO光、エリアの広さならドコモ光
- 申込みは引渡し2〜3ヶ月前 → 新築は住所登録に時間がかかる
- LAN配線は設計段階で計画必須 → 壁完成後の追加は極めて困難
- CAT6Aへのアップグレードはコスパ◎ → 約1万円/箇所で将来の10Gbpsに対応
- メッシュWi-Fi+有線バックホール → 2階建て以上なら必須レベルの快適さ
インターネット環境は後からやり直しがきかない部分です。設計打ち合わせの段階で、LAN配管・情報ボックス・Wi-Fi収納の位置を必ず確認しておきましょう。
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